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2018/07/24 08:34

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆24日の香港マーケットは、好材料と悪材料が交錯する中で神経質な値動きか。
 外部環境には好悪材料が入り混じる。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と小幅ながら3日続落する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と4日ぶりに反発した。米保護主義に端を発し、中国や欧州などとの貿易摩擦が激化するとの懸念がくすぶっている。半面、主要企業の決算発表が進む中で、好業績を明らかにする企業が相次いでいることはプラスだ。アルファベット(グーグル)は引け後に4〜6月期決算を発表。欧州連合(EU)からEU競争法違反として制裁金を科されたことが響き純利益は9%減だったものの、特殊要因を除けば予想を上回る水準だった。同社株は時間外取引で続伸している。
 一方、中国国内の環境は良好。週明け23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.1%高と続伸した。約1カ月ぶりの高値水準を回復している。金融緩和の動きが追い風となった。中国人民銀行(中央銀行)と中国銀行保険監督管理委員会は20日、理財商品に対する規制の細則を発表。デレバレッジの度合いが以前より緩やかになるなか、株式や債券市場にとってポジティブな内容に落ち着いたとの見方が広がっている。金融当局は直近、緩和的な政策への移行を示唆していた。人民銀はこの日、中期貸出制度(MLF)を通じ、5020億人民元の資金を市場に供給している。また、人民元安の一服も投資家の買い安心感を誘った(ただ、夜間に入り再び元安が進行している)。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の金融緩和や本土系企業の決算に対する期待感はあるものの、人民元安の進行が懸念材料となる。人民銀は昨日、人民元レートの対米ドル基準値を元高方向に設定し、上海外国為替市場でも日中は元高で推移していたが、終値では再び約1年1カ月ぶりの元安水準に落ち込んだ。
 本土マーケットも上値の重い展開か。前述したように、人民元安の進行がマイナス材料。人民銀が朝方提示する、元レートの基準値が注目されよう。


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