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2021/01/27 09:06

神経質な値動きか、内外に不安材料 無料記事

◆27日の香港マーケットは、内外の不安材料で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と4日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と6日ぶりに反落した。業績が上振れした銘柄や主力ハイテク株が買われ、指数も上昇して始まったが(ナスダック指数は前日に続き、取引時間中に最高値更新)、中盤になって失速。米連邦公開市場委員会(FOMC)が26〜27日に開かれることや、FOMC後に 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が会見を開くため、金融政策動向を見極めたいとするスタンスが買い手控えにつながった。また、バイデン新政権が打ち出した総額1兆9000億米ドル規模の経済対策に関し、成立が遅れるとの見方が一部で広がったことも投資家心理の重しとなっている。
 一方、中国国内にもネガティブ材料が浮上。中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員の馬駿氏は中国メディアのインタビューに対し、「過剰流動性や低金利により、株式・不動産市場に資産バブルが生じつつある」と警鐘を鳴らした。人民銀は26日、オペ取引を通じ、差引で780億人民元の資金を吸収。資金引き揚げが予想外だったこともあり、短期金利は約1年3カ月ぶりの水準に急上昇している。前日の本土・香港市場では、銀行株の一部を除き、主力銘柄が軒並み売られた。なかでも、株高の恩恵がある保険・証券株の下げが目立っている。
 こうした中、本日の本土・香港マーケットは全体として神経質な値動きか。前日の下げが大きかったこともあり、自律反発狙いの買いが入る可能性はあるものの、上述したように内外の不安材料が上値を重くしそうだ。人民銀の金融政策動向を注視したい。なお本日は、中国で国家統計局が昨年12月の全国工業企業利益を公表する。


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