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2022/01/07 08:50

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆7日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には依然として不透明感が漂っている。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%安と3日続落した。金融引き締めの警戒感が強まっている。前日午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(昨年12月開催分)では、利上げ時期の前倒しや、資産購入の縮小が議論されていたことが判明した。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁とセントルイス連銀のブラード総裁は6日、それぞれ、バランスシート縮小を速めることは適切だと述べている。緩和マネーのマーケット流入が細ると懸念された。米長期金利が高止まりする中、株価の割高感が意識されたハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に売りが継続している。
 一方、内部的には悪材料と好材料が交錯する状況。国内で新型コロナウイルスの感染拡大が散発する中、当局が「ゼロコロナ」政策による行動制限を強化していることはマイナスだ。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、中国が2022年末までコロナ対策としての入国規制を継続する可能性があると指摘。2月の北京冬季五輪、3月の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)、秋の共産党大会など、重要イベントが相次ぐことを理由に挙げている。他方、経済対策の期待感が高まっていることはプラス。李克強・首相は経済関連の直近の座談会で、「大規模な法人税減税を実施し、第1四半期の経済成長を促す」と述べている。5年に一度の開催となる党大会を年内に控え、当局は経済の安定を重要視しているとの見方も広がった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。新規の取引材料に乏しい中、引き続き「コロナ感染拡大」と「中国経済対策」の綱引きとなりそうだ。


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