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2021/12/01 08:47

売り先行か、米株安が重し 無料記事

◆12月1日の香港マーケットは、米株安を嫌気し売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は再びネガティブに傾いた。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.9%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安とそろって反落している。新型コロナ変異ウイルス(オミクロン)を巡る懸念が改めて意識されたほか、パウエル米連邦準備委員会(FRB)議長発言が投資家心理を冷やした。オミクロン感染がアフリカ・欧州を中心として各国に広がる中、「既存のワクチンや治療薬は効果が薄い」と相次ぎ伝わっている。感染拡大で世界経済の回復遅れが警戒された。また、パウエル議長は議会証言で、12月の米連邦公開市場員会(FOMC)でテーパリング(資産購入規模の縮小)を加速させることが協議されるだろうと述べている。議長はインフレ高進のリスクも指摘。当局は金融引き締めに向かう――との不安も高まった。
 一方、内部的には好材料もある。前日朝方公表された11月の中国製造業PMIは50.1となり、景況判断の分かれ目となる50を3カ月ぶりに回復した。中国景気の鈍化懸念がひとまず和らいでいる。前日の本土マーケットは、このことなどを手がかりに小幅ながら反発した。中国経済対策の期待感も根強い。工業情報化部は11月30日、データ産業の第14次5カ年計画(2021〜25年)を発表。国境を超えるビッグデータの管理強化を求めたうえで、同産業規模を20年比で3倍となる3兆人民元に引き上げるとの目標を掲げた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。昨夜の米株安を嫌気した売りが先行しそうだ。ただ、指数はこのところの下落基調で値ごろ感も強まっていることもあり、下値では買い戻しの動きも期待できよう。


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