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2021/06/29 08:47

底堅い展開か、内外に好材料 無料記事

◆29日の香港マーケットは、内外の好材料で底堅く推移しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場は、まちまちながらも、全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウは前営業日比0.4%安と3日ぶりに反落したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%高と反発し、史上最高値を再び更新。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.2%高と3日続伸し、連日で最高値を切り上げた。原油安を嫌気しエネルギー株が売られるなど、景気敏感株は軟調に推移したが、長期金利の低下を受け、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が物色されている。フェイスブックは4%超上昇し、時価総額が初めて1兆米ドルを突破した。
 一方、中国国内の環境も悪くない。中国政府の景気テコ入れ策に対する期待感が根強いほか、中国人民銀行(中央銀行)が資金供給スタンスを強めたことがプラス材料だ。人民銀は28日、リバースレポ取引を通じ、3営業日連続で300億人民元の資金を市場に供給している。それ以前のオペでは、毎日の供給が100億人民元にとどまっていた。また、人民銀は28日、貨幣政策委員会が25日に開いた四半期会合で、「穏健な金融政策を合理的に運営し、適度な流動性を維持する」ことが確認されたことを明らかにしている。実質金利の更なる低下を促す方針も示した。なお今週は、あす30日に6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表される予定。最新のコンセンサス予想では、5月実績からやや低下する見込みだ。また、7月1日は香港特別行政区成立記念日で香港市場が休場となる。また、北京市では同日、中国共産党創立100年の式典が行われる予定だ(本土市場は開場)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。あす公表の中国指標は気がかり材料となりそうだが、昨夜の米ハイテク株高や中国の緩和期待が相場を支えよう。


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