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2021/09/02 08:48

底堅く推移か、中国の経済対策に期待感 無料記事

◆2日の香港マーケットは、中国の経済対策に対する期待感で底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。昨夜の米株市場は、全体として方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前日比0.1%安と3日続落する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と反発し、再び史上最高値を更新している。この日公表された指標は強弱感の分かれる内容。今年8月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に下回った。他方、米サプライマネジメント協会(ISM)が報告した同月の製造業景況感指数は、予想に反し上昇している。景気敏感や消費関連の一角などは売られたが、低金利政策がしばらく続くとの見方でハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は物色された。
 一方、中国国内では経済対策の期待が一段と高まっている。足もとの景況感悪化を受け、中国当局は景気下支えに向けた財政・金融政策を強める――との思惑が広がる状況だ。官民が公表した8月の中国製造業PMIは、それぞれ大幅に予想を下回る結果。なかでも、財新中国製造業PMIは49.2に悪化し、景況判断の分かれ目となる50を1年4カ月ぶりに割り込んだ。市場関係者の間からは、「中国人民銀行は9月にも預金準備率の追加引き下げや利下げに踏み切る」との声も聞かれている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。景気懸念は依然としてくすぶるものの、中国の経済対策に対する期待感が相場を下支えしよう。米ハイテク株高も追い風だ。ただ、指数は直近の上昇が急ピッチなこともあり、売り圧力が意識される場面もあろう。



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