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2021/09/14 08:50

方向感を欠く展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆14日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。昨夜の米株市場は、高安まちまちだった。主要指標のNYダウが前営業日比0.8%高と6日ぶりに反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と4日続落している。NYダウは先週の5日続落で約2カ月ぶりの安値を付けていたこともあり、値ごろ感が着目された。原油高を支えに、エネルギー株に買いが入る。WTI原油先物は1.0%高と続伸し、一時、8月上旬以来の高値を付けた。半面、インフレ高進の警戒感は依然としてくすぶり、金利高が逆風となるハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は引き続き売りに押されている。
 一方、中国国内の環境は好悪材料が入り混じる状況。まず、当局が経済対策を強めるとの見方はプラスだ。中国人民銀行(中央銀行)が10日に発表した金融統計が下振れたことで、逆に、景気テコ入れの期待が高まった格好。他方、産業締め付けの動きが止まらないことはマイナスだ。直近では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)グループ傘下の金融会社、アリペイの事業分割を中国政府が検討していると伝わっている。昨夜の米株市場では、アリババなどADR(米国預託証券)上場する中国の大型ネット株が総じて下落した。
 なお、中国ではあすの取引時間中に(日本時間午前11時ごろ)、8月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される予定。事前のコンセンサス予想では、それぞれ前月実績を下回る見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。上述したように、好悪材料が交錯している。あすの中国経済指標を見極めたいとするスタンスも、積極的な売買を手控えさせよう。


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