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2021/07/09 08:47

神経質な値動きか、世界経済回復ペース鈍化を懸念 無料記事

◆9日の香港マーケットは、世界経済回復ペース鈍化が懸念される中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブに傾いた。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.75%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.72%安と5日ぶりに反落している。新型コロナウイルス感染者数が世界的に増加する中、世界景気の回復遅れが意識された。米ジョンズ・ホプキンス大学が7日公表した最新データによれば、世界の1日当たり感染者数は7日連続で前日の水準を上回っている。米国でも感染力の強い変異種(デルタ株)の広がりで、感染者数が増加した。また、米労働省発表の新規失業保険申請件数(週間)が予想外に増加したことも嫌気されている。ただ、景気懸念は金融緩和の長期化につながるとの見方もあり、指数は売り一巡後に下げ渋る場面もあった。
 一方、中国国内では本日(日本時間午前10時半ごろ)、6月の物価指標が発表される。最新の市場コンセンサス予想では、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率が前月実績から鈍化する見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。内外の経済回復ペース鈍化が不安視されるほか、各分野に対する中国当局の監視スタンス強化も引き続き売り材料視されそうだ。また、中国物価指標の内容も気がかり材料となる。ただ、香港市場では、前日のハンセン指数が8日続落し、昨年12月以来の安値水準に落ち込んでいることもあり、自律反発狙いの買いが入る可能性もあろう。なお、ハンセン指数の8日続落は、2015年12月の9日続落に次ぐ長さだ。


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