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2021/09/29 08:52

売り先行か、外部環境が不透明 無料記事

◆29日の香港マーケットは、米株安を嫌気した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.6%安と5日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.8%安と3日続落した。米債務上限問題の再燃や、米長期金利の上昇加速が投資家のリスク回避姿勢を強めさせている。米上院共和党は28日、連邦政府の債務上限を時限的に適用停止する法案採決を阻止。月末に会計年度末を控える中、政府機関の一時閉鎖も不安視された。米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(資産購入の縮小)開始が示唆された22日以降、米10年債利回りはほぼ一本調子で上昇。金利高が逆風となるハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に売りが継続している。ナスダック指数の下落率は今年3番目の大きさだった。
 一方、中国国内の環境は落ち着きつつある。直近で売り材料視されていた中国不動産業を巡る懸念はやや薄らぐ状況だ。中国人民銀行(中央銀行)は27日、中国恒大集団(3333/HK)の債務危機を念頭に、不動産市場の健全な発展を守る意向を表明した。また、電力不足を背景とした中国経済の先行き不安はあるが、逆に、経済対策の期待も高まる状況。人民銀はこのところ、リバースリポを通じた資金供給を連日で厚めに行っている。また、シティグループは28日、来年の中国経済成長率予想を引き下げた上で、当局が金利引き下げなどの緩和策を打ち出すと予測した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは、外部環境の不透明感を嫌気して売り先行か。中国で大型連休が始まることも(本土は10月1〜7日まで休場。香港は1日のみ休場)、買い手控え要因として意識されよう。


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