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2021/07/08 08:58

底堅く推移か、内外の金融緩和スタンスが支え 無料記事

◆8日の香港マーケットは、内外の緩和スタンスを好感し底堅く推移しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.3%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.01%高と小幅ながら4日続伸した。ナスダック指数は、前日に続き史上最高値を更新。また、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.3%高と反発し、2日ぶりに最高値を切り上げている。金融緩和の長期化観測が支え。米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日公開した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月開催分)では、テーパリング(量的緩和の縮小)の議論を始める一方、現行の金融政策の変更に関しては、複数のメンバーが「忍耐強くあるべき」と強調したことが判明した。これを受けて、米10年債利回りは昨年2月以来の水準に急低下。相対的な株価の割高感が薄れ、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に買いが集まった。マイクロソフトは上場来高値を更新している。
 一方、中国国内でも緩和期待が強まる状況。国務院(内閣に相当)は7日の常務会議で、「預金準備率の引き下げ」など緩和的な金融政策を検討していることを明らかにした。また、中国人民銀行(中央銀行)の元高官は、成長下支えのため、市場金利を低めに誘導すべきだとの考えを示している。
 なお、あす9日(日本時間午前10時半ごろ)に、中国の6月物価指標が公表される予定。最新の市場コンセンサス予想では、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率が前月実績から鈍化する見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。各分野に対する中国当局の監視スタンスが強まっていることは依然としてマイナス材料となるものの、上述したように、内外の金融緩和期待が相場を支えそうだ。



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