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2021/08/13 08:51

上値の重い展開か、業績動向手がかりに選別物色も 無料記事

◆13日の香港マーケットは、好材料と悪材料が混在する中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、アップルやマイクロソフト、セールスフォースドットコムのITハイテク関連株が上昇し、全体相場を押し上げる展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.04%高、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.30%高とそろって3日続伸し、それぞれ前日に続き史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と3日ぶりに反発した。7月の米卸売物価指数(PPI)が予想を上回る中、インフレ高進の警戒感が再燃し、指数は安く推移する場面がみられたものの、その後公表された労働指標が改善したことを受けて改めて買いが優勢となっている。米労働省が12日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想通り3週続けて前の週から減少。雇用情勢の安定が示された格好だ。
 一方、内部的には好悪材料が入り混じる状況。新型コロナウイルス感染が拡大していることや、政府による一部業界の締め付け懸念が強まったことはマイナスだ。国務院(内閣に相当)は11日夜、今後5年間に国家安全保障やイノベーション、独占禁止などの分野で法整備を積極化する方針を発表している。他方、緩和期待の高まりはプラス。7月の金融統計が予想を下回る弱い内容となる中、市場関係者の間では、中国当局が景気の下支えに向けて預金準備率を早期に引き下げる可能性があるとの見方も広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。昨夜の米株高や中国の緩和期待は好材料となるものの、中国の締め付け懸念やコロナ感染拡大は依然として不安材料だ。香港・中国で主要企業の中間決算報告が本格化する中、目先は、業績動向に着目した物色か。本日は、永利澳門(1128/HK)、華潤水泥HD(1313/HK)、金沙中国(1928/HK)、招商銀行(3968/HK)などが決算発表を予定している。


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