/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/10/07 08:50

買い先行か、過度なインフレ懸念が後退 無料記事

◆7日の香港マーケットは、過度なインフレ懸念がひとまず後退し買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高とそろって続伸した。米国のデフォルト(債務不履行)懸念が後退し、投資家心理が上向く。野党・共和党のマコネル上院院内総務は6日、連邦政府の債務上限を巡り、12月まで上限を一時的に引き上げる提案をした。米国債のデフォルトや一部政府機関の閉鎖が回避できるとの見方が広がっている。また、米原油相場が上昇一服し、インフレ加速の警戒感がひとまず薄れたことも買い安心感につながった。朝方は安く推移していたものの、指数は中盤からプラスに転じている。なお、朝方公表された今年9月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回った。
 米中動向に関しては、国家安全保障担当のサリバン大統領補佐官と中国外交トップの楊潔チ・政治局委員が6日、スイスのチューリッヒで会談。米政府高官によれば、年内に米中首脳会談をオンライン形式で開くことで両国は原則合意した。
 一方、香港では、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が6日の施政報告(施政方針演説)で、新界北部の一大開発構想を発表。香港最北部で広東省深セン市に隣接する元朗区、北区の2行政区を「北部都会区」と名付け、住宅・交通インフラ開発を大々的に進めると宣言した。
 こうした中、本日の香港マーケットは買い先行する可能性が高い。電力不足を背景とした中国経済の鈍化懸念は依然としてくすぶるものの、上述したように、インフレ高進の警戒感がやや後退したことはプラス材料だ。昨日のハンセン指数が昨年10月以来の安値水準に落ち込む中、自律反発狙いの買いも期待できよう。
 なお本土マーケットは国慶節の大型連休により、先週1日〜本日(7日)まで休場。あす8日に取引再開する。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース