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2022/02/24 08:51

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆24日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は依然としてネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.4%安と5日続落し、約11カ月ぶりの安値に落ち込んだ。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も2.6%安と大幅に5日続落している。ウクライナ情勢の緊迫化で投資家のリスク回避スタンスが鮮明化。米国防総省(ペンタゴン)高官の話として、「プーチン大統領はウクライナ侵攻に向けて、国境周辺にロシア軍を集結させ、臨戦態勢に入っている」と伝わっている。ウクライナ当局は23日、全土に非常事態宣言を発令する方針を決めた(マーケット引け後に発令)。欧米政府は一段の追加制裁に動くと予測されている。原油や穀物など1次産品の先高観も強まり、金融引き締めの警戒感が高まった。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は31.02に達し、前日比で7.67%上昇している。警戒水域と言われる30を終値で上回った。
 一方、内部的には好悪材料が入り混じる状況。先ず、新型コロナウイルス感染の再拡大はマイナスだ。香港当局の発表によれば、23日の1日当たり新規感染者数は8674人に膨らみ、過去最多をさらに更新している。政府は行動制限の強化など感染対策を厳格化する構えだ。中国本土の感染者数は落ち着きをみせているもののの、一部地域では感染が散発し、社会活動の制限も続いている。他方、経済対策の期待感が高まっている点はプラス。香港の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は23日、次年度(2022/23年)予算案演説の中で、総額1700億香港ドル(約2兆5000億円)余りの景気対策を実施する方針を明らかにした。また、中国本土では不動産引き締めが緩和されつつある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられよう。経済対策の期待感は根強いものの、上述したように内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。



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