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2021/10/12 08:51

売り先行か、インフレ高進に警戒感 無料記事

◆12日の香港マーケットは、インフレ懸念が強まる中で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.7%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%安とそろって続落した。インフレ高進の警戒感が高まる中、景気先行きが不安視される。足もとでは原油や天然ガス、アルミ、銅など商品相場の上昇基調が強まる状況。WTI原油先物は1.5%高と3日続伸し、一時、約7年ぶりに1バレル82米ドル台に乗せた。また、ロンドン金属取引所(LME)ではアルミ先物が約13年ぶりの高値を付けている。ゴールドマン・サックスは11日、最新リポートで2021年と22年の米成長率見通しを下方修正した。
 中国国内の環境もやや不透明。電力不足を解消するため、当局が複数措置を決定したことは好材料といえるものの、供給不安は依然としてくすぶっている。中国不動産業を巡り、複数のデベロッパーが物件販売減と資金繰り難に直面していることも懸念材料だ。
 なお中国ではあす13日、今年9月の貿易統計が公表される予定。事前のコンセンサス予想では、輸出と輸入の伸び率がそろって前月実績を下回る見通しだ。また、14日には物価統計、週明け18日には第3四半期のGDP成長率、各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。上述したように、商品価格上昇を背景としたインフレ懸念が投資家心理の重しとなろう。また、中国経済指標の発表を前に、積極的な売買が手控えられる可能性もある。


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