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2021/09/09 08:56

売り先行か、中国産業締め付けの警戒感再燃 無料記事

◆9日の香港マーケットは、中国の産業締め付けを懸念した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、米景気の鈍化懸念が重しとなり、主要指標のNYダウが前日比0.2%安と3日続落した。前日まで連日で史上最高値を更新していたハイテク株比率の大きいナスダック指数は、高値警戒感が意識され0.6%安と5日ぶりに反落している。米経済情勢に関しては、8月の雇用統計が大幅に下回ったことを受け、複数の金融機関が成長率見通しを引き下げた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が8日報告した米地区連銀景況報告(ベージュブック)では、新型コロナ変異ウイルス(デルタ株)の流行により、7〜8月に経済回復ペースが鈍化したことを明らかにしている。
 産業サプライチェーンの分断も警戒。アフリカ西端に位置するギニア共和国で5日に軍事クーデターが起き、同国で産出される鉱物資源の輸出が滞ると不安視される状況だ。なかでも、アルミの原料となるボーキサイトはギニアが世界需要の25%を賄っており、中国のアルミ生産メーカーは必要とするボーキサイトの半分以上を同国から輸入している。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミ先物が約13年ぶりの高値を付けた。
 中国国内にも不安材料がある。国営メディアは8日夜、「中国共産党中央委員会と政府の関係部局は騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)や網易(ネットイース:9999/HK)などゲーム会社を呼び出し、未成年者に対する規制などを確実に実施するよう指導した」と報じた。昨夜の米株市場では、ゲーム関連を中心にADR(米国預託証券)上場する中国企業株が大幅に下げている。
 なお、中国では本日朝方(日本時間10時半ごろ)、8月の物価指標が公表される。最新の市場コンセンサス予想では、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率が前月並みで着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられる展開か。中国経済政策などの期待感は根強いものの、上述したように、中国の産業締め付けに対する懸念が投資家心理を悪化させよう。


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