2022/01/05 08:53
上値の重い展開か、中国の経済活動縮小を懸念
◆5日の香港マーケットは、中国の経済活動縮小を懸念し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境には好悪材料が入り混じる。新型コロナウイルスを巡る過度な警戒感が薄らいだことはプラスだ。世界保健機関(WHO)の幹部は4日、新型コロナの変異ウイルス(オミクロン)による感染症状は、他の変異ウイルスと比較し軽度だという証左が出てきているとの認識を示した。オミクロンについてはこれまでにも、複数の機関から重症化リスクが低いとの研究結果が明らかにされている。米国ではコロナ感染拡大が続いているものの、主流はオミクロンだ。また、米ホワイトハウスは4日、米ファイザーが開発した経口治療薬の調達量を倍増させ、納入も前倒しすると発表している。米市場では、経済回復が早まるとの期待で景気敏感株が買われ、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と続伸し、連日で史上最高値を更新した。
他方、長期金利の上昇がハイテク株など高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとって逆風となる。米10年債利回りは上昇基調を強め、昨年11月下旬以来の水準で推移した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.3%安と急反落している。
一方、内部的には経済活動縮小の警戒感が続く。北京冬季五輪の開催を来月に控える中、「ゼロコロナ」政策を続ける中国では、感染が集中する一部地区でロックダウン(都市封鎖)を実施している。工場閉鎖による製品出荷の遅れでサプライチェーンの混乱も危惧される状況だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の経済対策に対する期待感は根強いものの、中国国内の経済活動縮小が引き続き不安材料として意識されそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境には好悪材料が入り混じる。新型コロナウイルスを巡る過度な警戒感が薄らいだことはプラスだ。世界保健機関(WHO)の幹部は4日、新型コロナの変異ウイルス(オミクロン)による感染症状は、他の変異ウイルスと比較し軽度だという証左が出てきているとの認識を示した。オミクロンについてはこれまでにも、複数の機関から重症化リスクが低いとの研究結果が明らかにされている。米国ではコロナ感染拡大が続いているものの、主流はオミクロンだ。また、米ホワイトハウスは4日、米ファイザーが開発した経口治療薬の調達量を倍増させ、納入も前倒しすると発表している。米市場では、経済回復が早まるとの期待で景気敏感株が買われ、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と続伸し、連日で史上最高値を更新した。
他方、長期金利の上昇がハイテク株など高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとって逆風となる。米10年債利回りは上昇基調を強め、昨年11月下旬以来の水準で推移した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.3%安と急反落している。
一方、内部的には経済活動縮小の警戒感が続く。北京冬季五輪の開催を来月に控える中、「ゼロコロナ」政策を続ける中国では、感染が集中する一部地区でロックダウン(都市封鎖)を実施している。工場閉鎖による製品出荷の遅れでサプライチェーンの混乱も危惧される状況だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の経済対策に対する期待感は根強いものの、中国国内の経済活動縮小が引き続き不安材料として意識されそうだ。
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