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2021/10/11 09:01

売り先行か、内外環境に不透明感 無料記事

◆週明け11日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。先週末の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.03%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.51%安とそろって4日ぶりに反落した。雇用情勢の不透明感が嫌気される。米労働省が8日公表した9月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に下回った。11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和の縮小)開始決定の見方に変化はなく、雇用環境が弱い中で景気先行きも不安視されている。また、米長期金利や原油先物が再び上昇基調を強めたことを受け、インフレ高進の警戒感も改めて意識された。石油株や金融株は買われたものの、金利高が逆風となるハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は売られている。
 一方、中国本土では、電力不足を背景とした景気先行き不安がくすぶる状況。中国当局は石炭の輸入拡大や国内炭鉱に増産を指示するなど対策を急いでいるが、電力不足は長期化するとの観測が広がっている。製造業を中心に経済活動の停滞が危惧される状況だ。規制強化の動きも警戒。中国政府は8日、民間企業が報道事業を営むことを禁止する案を発表している。ネット企業を中心とした産業締め付けに対する警戒感も再燃しそうだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられよう。上述したように、内外環境の不透明感が投資家心理を冷やしそうだ。


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