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2021/07/20 08:47

売り先行か、世界経済の回復ペース鈍化を懸念 無料記事

◆20日の香港マーケットは、世界経済の回復ペース鈍化を懸念した売りが先行しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比2.1%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%安と5日続落した。NYダウの下落率は今年最大となっている。感染力の強い変異種(デルタ株)の新型コロナウイルス感染がアジアや欧米で拡大しつつあり、世界経済の回復基調が鈍化すると懸念された。変異種感染者はワクチン接種が普及している国でも増えている。また、この日は米10年債利回りが一時、約5カ月ぶりの水準に急低下。金利安は株高にはつながらず、むしろ景気懸念が強まった。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比21.95%高の22.50ポイントに急上昇し、再び20ポイントの節目を上回っている。
 一方、中国国内では本日(日本時間午前10時半ごろ)、中国人民銀行(中央銀行)が7月分の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する予定。市場では据え置き継続を予想する向きが大勢だが、一部では2020年4月以来の引き下げを予測する声も上がっている状況だ。人民銀は先週15日付で預金準備率の引き下げを実施しており、景気の下支えに向けて一段の緩和措置に踏み切るとの見方もある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行しそうだ。上述したように、世界的なコロナ変異種の感染拡大がマイナス材料となる。中国経済回復の足かせになると不安視されそうだ。ただ、LPR引き下げが発表された場合、投資家のリスク選好が高まる可能性もあろう。


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