2021/10/15 08:51
買い先行か、中国指標発表控え上値の重さも
◆休場明け15日の香港マーケットは、米株高好感で買い先行も、中国指標発表前に上値も重そうだ。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.6%高と5日ぶりに急反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高と大幅続伸した。米金融大手に好決算が相次ぎ、投資家心理が上向いている。主要企業の7〜9月期決算発表が進む中、モルガン・スタンレーとバンク・オブ・アメリカの業績はそれぞれ市場予想を上回った。金融株が軒並み上昇している。景気減速と金融引き締めの過度な警戒感も後退。米労働省が14日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想以上に前週から減少した。他方、9月の米生産者物価指数(PPI)は前月から予想以上に縮小している。また、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は14日、テーパリング(量的緩和の縮小)の条件は整っているとしながらも、利上げ検討は時期尚早だとの見解を示した。米長期金利も低下。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株も買われた。
一方、中国国内では重要経済指標の発表が相次いでいる。それぞれ強弱感が分かれる内容。14日公表の9月物価統計では、生産者物価指数(PPI)が予想以上に上昇ペースが加速した。13日公表された同月の金融統計では、人民元建て新規融資が下振れする半面、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは予想を上回った。また、同月の貿易統計では、輸出の伸びが上振れる一方、輸入の伸びは下振れている。なお、週明け18日には、第3四半期のGDP成長率、9月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される予定。注目のGDP成長率に関しては、前年同期比5.0%となり、前四半期(7.9%)から鈍化する見通しだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値が重い展開となろう。外部環境の改善を好感し買い先行しそうだが、週明けに発表される中国経済指標の内容を見極めたいとするスタンスが様子見ムードを誘いそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.6%高と5日ぶりに急反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高と大幅続伸した。米金融大手に好決算が相次ぎ、投資家心理が上向いている。主要企業の7〜9月期決算発表が進む中、モルガン・スタンレーとバンク・オブ・アメリカの業績はそれぞれ市場予想を上回った。金融株が軒並み上昇している。景気減速と金融引き締めの過度な警戒感も後退。米労働省が14日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想以上に前週から減少した。他方、9月の米生産者物価指数(PPI)は前月から予想以上に縮小している。また、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は14日、テーパリング(量的緩和の縮小)の条件は整っているとしながらも、利上げ検討は時期尚早だとの見解を示した。米長期金利も低下。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株も買われた。
一方、中国国内では重要経済指標の発表が相次いでいる。それぞれ強弱感が分かれる内容。14日公表の9月物価統計では、生産者物価指数(PPI)が予想以上に上昇ペースが加速した。13日公表された同月の金融統計では、人民元建て新規融資が下振れする半面、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは予想を上回った。また、同月の貿易統計では、輸出の伸びが上振れる一方、輸入の伸びは下振れている。なお、週明け18日には、第3四半期のGDP成長率、9月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される予定。注目のGDP成長率に関しては、前年同期比5.0%となり、前四半期(7.9%)から鈍化する見通しだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値が重い展開となろう。外部環境の改善を好感し買い先行しそうだが、週明けに発表される中国経済指標の内容を見極めたいとするスタンスが様子見ムードを誘いそうだ。
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