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2021/06/09 08:54

方向感を欠く展開か、中国物価統計に注目 無料記事

◆9日の香港マーケットは、中国物価統計を気にしながら方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。昨夜の米株市場は、前日に続き、動意に乏しい展開だった(主要指標のNYダウが前日比0.1%安と続落、米ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と3日続伸)。5月・米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控える中で、様子見ムードが漂っている。4月のCPIは市場が驚くほどの大幅な伸びを示し、インフレ懸念が急速に高まった経緯があるだけに、内容を見極めたいとする慎重スタンスが高まった。米金利低下を巡るプラス面とマイナス面も意識される。米10年債利回りは急低下し、約1カ月ぶりの水準に落ち着いた。金融株が軟調だった半面、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は物色されている。
 一方、中国本土では本日朝方(日本時間10時半ごろ)、5月の物価指標が公表される予定だ。最新の市場コンセンサス予想では、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比1.6%(前月は同0.9%)、生産者物価指数(PPI)が同8.5%(同6.8%)に加速する見込み。内容次第では、インフレ高進の警戒感が一段と強まる恐れもある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。このところインフレ動向を材料にした売買が目立っていただだけに、中国の物価指標に左右される展開となろう。ただ、経済活動の早期正常化期待も根強く、大きく売り込む動きも想定しにくい。


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