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2021/12/10 09:01

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆10日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比6セント安とほぼ横ばいとなる一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.7%安と4日ぶりに急反落した。物価動向が気がかり材料。あす公表される11月の米消費者物価指数(CPI)に関しては、記録的な上昇率が見込まれている。内容次第では、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを前倒しする可能性があると指摘された。雇用環境の改善も金融政策正常化を後押し。米労働省が9日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、市場予想を大幅に下回り、52年超ぶりの低水準だった。
 中国国内にも不安材料がある。前日引け後に発表された11月の金融統計では、人民元建て新規融資とマネーサプライ(通貨供給量)M2がそれぞれ予想を下回った。中国不動産業を巡る懸念も強まっている。格付け大手のフィッチ・レーティングスは9日、流動性危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)の格付けを部分的なデフォルト(債務不履行)に認定したと発表した。売買一時停止中の佳兆業集団HD(カイサ・グループ・ホールディングス:1638/HK)に関しても、同様に部分的なデフォルトを認定している(部分的なデフォルトとは、清算型倒産手続きが開始されていなく、事業停止にも至っていない状態を指す)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、内外環境の不安要素が売り材料視されそうだ。なかでも、中国不動産大手のデフォルト問題がネガティブ材料となろう。


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