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2021/12/31 08:55

神経質な値動きか、中国PMIに注目 無料記事

◆年内最終商いで短縮取引となる31日の香港マーケットは、様子見ムードが漂う中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不安定。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.2%安と7日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と3日続落した。NYダウはこのところの上昇ピッチが速かったこともあり、売り圧力が意識されている。新型コロナ感染を巡るネガティブニュースも重し。米疾病対策センター(CDC)は30日、客船上で感染が増加しているとして、ワクチン接種の有無にかかわらず、クルーズ船旅行を自粛するよう勧告した。新型コロナの一日当たり新規感染者数は、米国や欧州などで増加の一途をたどっている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。雇用環境の改善を受け、NYダウは一時、取引時間中の最高値を更新している。米労働省が30日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、市場予想に反し、前週から減少。新型コロナの変異ウイルス(オミクロン)が感染拡大する中にあっても、雇用情勢に対する悪影響は限定された。
 一方、中国国内では、経済対策に対する期待感が強まっている。中国人民銀行(中央銀行)金融市場司の鄒瀾・司長は30日の記者会見で、不動産開発会社間のプロジェクト売買は、不動産セクターのリスク解消に寄与するとの認識を示した。また人民銀は足もとで、リバースレポを通じた市場への資金供給を厚めに実施している。
 なお、本日は朝方に(日本時間10時ごろ)、12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が公表される予定。市場コンセンサスでは、11月からやや低下するとの見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国経済対策の期待感は根強いものの、新型コロナ感染拡大の影響が気がかり材料となる。年内最終取引とあって、様子見ムードも漂いそうだ。香港市場は本日が半日立会(1月3日に通常取引再開)、本土市場は通常取引だが年明け3日は終日休場となる。また、中国PMIの内容次第では、相場が乱高下する恐れもあろう。



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