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2021/12/16 08:56

中国の景気対策期待で買い先行か、米政策不透明感の払しょくも支え 無料記事

◆16日の香港マーケットは、中国経済対策の期待感と米金融政策の不透明感払しょくで買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%高とそろって3日ぶりに反発した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を波乱なく通過し、投資家に買い安心感が広がる。注目のFOMCは、テーパリング(量的緩和の縮小)の加速を決定し、22年中の利上げ回数を3回に増やす(従来は1回)との見通しを示した。ほぼ市場の事前予想通りの結果となっている。
 一方、中国国内では、経済対策の期待感が高まる状況。前日に発表された11月の各種経済統計では、小売売上高の伸びが前年同月比3.9%にとどまり、市場予想(4.7%)や前月実績(4.9%)を大幅に下回った。国内消費の低迷が鮮明化している。同日に開催された国務院(政府)の常務会議では、景気テコ入れに向けて、中小・零細企業に対する金融支援を強化することが決定された。また市場では、来週20日に公表される銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関し、20カ月ぶりに引き下げられるとの観測も浮上している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い戻しの動きが先行しそうだ。中国政府の景気テコ入れスタンスや、昨夜の米市場が金融政策を巡る不透明感の払しょくで上昇したことが支えとなろう。また、このところの急ピッチな下落で、昨日のハンセン指数は年初来安値に接近していたこともあり、自律反発狙いの買いも入りそうだ。ただ、米国の対中圧力が強まっていることには注意したい。ネガティブなニュースフローには、投資家がリスク回避に傾きやすい状況だ。


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