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2021/11/29 09:10

売り先行か、コロナ変異株に警戒感 無料記事

◆週明け29日の香港マーケットは、コロナ変異株の感染拡大を警戒し売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。先週末の欧米マーケットは、主要な株価指標が軒並み急落した。米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.5%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.2%安と反落している。南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)が確認され、世界経済回復の足かせになると懸念された。感染はアフリカから英国、ドイツ、香港、オーストラリアなどにも拡大し、一部の国では渡航制限が強化されている。投資家に動揺が広がる中、株式市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比54.05%高の28.62ポイントに急上昇。再び20ポイントの節目を上回った。
 ただ、専門家の間からは「オミクロン株は重症化しにくい」、「対応ワクチンの調整に時間はかからない」との発言もあり、29日朝方の外国為替市場は落ち着いた値動き。グローベックスのNYダウ先物などもプラス圏で推移している。
 一方、中国ではあす30日、11月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が公表される。直前の市場コンセンサス予想は、前回の49.2をやや上回る49.7で着地する見込みだ。なお、27日に発表された10月の工業企業利益は前年同月比24.6%増となり、伸び率は9月の16.3%から加速している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行する流れとなろう。上述したように、コロナ感染拡大による世界経済の回復遅れが投資家心理の重しとなろう。ただ、香港・本土市場は欧米市場に先駆けて先週末に急落したこともあり、売り一巡後は自律反発狙いの買いが入ることには期待したい。


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