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2020/06/29 08:57

売り先行か、米中関係の悪化と新型コロナ感染の再拡大を懸念 無料記事

◆週明け29日の香港マーケットは、米中関係の悪化と新型コロナ感染の再拡大を懸念して売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比2.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.6%安とそろって急反落した。NYダウは約1カ月ぶりの安値を付けている。複数の州で新型コロナウイルス感染者数が再び増加し、テキサス州などは感染拡大を防ぐため経済活動の規制を一部で強化した。経済活動の正常化が遅れるとの見方が強まっている。また、当局が主要行に対し、配当の上限設定や9月までの自社株買い禁止を指示するなか、金融株が軒並み下落したことも全体相場の重しとなった。新型コロナウイルス感染数の増加は週末も止まらず、日本時間29日朝方のNYダウ先物も急落している。
 一方、中国本土マーケットは先週、25日と26日が端午節により休場だった。本日(29日)より通常取引が再開される。なお、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は28〜30日の日程で開催され、30日午前には香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」の草案が採決される予定だ。これに先立つ25日、米上院は香港の自治を損なう中国の当局者や企業、取引関係にある銀行に制裁を課す法案を全会一致で可決。中国の法案をけん制する立場を鮮明化した。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。香港法案を巡り、米中関係が悪化するとの不安が強まっている。また、世界的に新型コロナ感染拡大「第2波」の警戒感が高まっていることも逆風だ。


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