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2021/12/24 08:55

底堅く推移か、クリスマス休暇を前に動意薄も 無料記事

◆24日の香港マーケットは、外部環境の改善で底堅く推移しそうだが、クリスマス休暇を前に動意薄の展開もありそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%高とそろって3日続伸した。機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.6%上昇し、2週ぶりに史上最高値を更新している。新型コロナ変異ウイルス(オミクロン)の過度な警戒感が後退し、投資家のセンチメントが一段と改善した。オミクロン型の感染は各国で広がっているものの、「入院や重症化のリスクは低い」との調査報告が相次いでいる。また、米食品医薬品局(FDA)は23日、メルクなどが開発した新型コロナウイルス感染症の経口治療薬を承認。前日にファイザー製の経口治療薬が承認されていることもあり、コロナ対策の選択肢が増えたと歓迎された。株式市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は17.96となり、前日比で3.6%低下。約5週ぶりの水準に落ち着いた。
 一方、内部的には好悪材料が入り混じる状況。世界銀行などが中国経済の下振れリスクを指摘する中、「当局は金融緩和や産業支援を通じ景気テコ入れに動く」との見方が広がっていることはプラスだ。半面、国内で新型コロナウイルス感染が拡大していることはマイナス。中国北西部の陝西省西安市では23日、コロナ感染が集中したことにより、事実上のロックダウン(都市封鎖)が始まった。ただ、プラスとマイナスの材料は目新しいものではなく、全体としては材料不足と言えよう。
 なお、香港市場は本日、クリスマスイブで半日立ち会い。週明け27日は、クリスマスの振替で終日休場となる(本土市場は通常取引)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは底堅い展開か。中国国内に新規の取引材料が乏しい中、外部環境の改善が支えとなりそうだ。米株高や原油上昇(WTI原油先物は1.4%高と続伸し、一時、11月下旬以来の高値)が好感されよう。ただ、香港はクリスマス休暇を前に、市場参加者が少なくなっていることもあり、動意薄の展開も考えられる。


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