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2021/12/07 08:53

買い先行か、中国が預金準備率を引き下げ発表 無料記事

◆7日の香港マーケットは、中国の預金準備率引き下げを好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比1.9%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.9%高とそろって反発した。新型コロナ変異ウイルス「オミクロン」の警戒感がやや後退。バイデン米政権の首席医療顧問を務める米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は5日、断定は出来ないとしたうえで、「オミクロン感染者の重症度合いはそれほど高くない」と米メディアのインタビューに答えた。感染が急拡大している南アフリカの専門家からも、「オミクロンは重症化しにくい」との見解が寄せられている。経済活動縮小の過度な懸念が薄らぐ中、景気敏感株に買いが入った。WTI原油先物も4.9%高と急反発している。
 一方、内部環境面では、中国人民銀行(中央銀行)が6日、市中銀行の預金準備率を15日から0.5%引き下げると発表した。引き下げは5カ月ぶりとなる。これに先立つ3日、李克強・首相は預金準備率について、「適時に引き下げる」と述べていた。また、6日に開かれた共産党中央政治局会議では、2022年の経済政策などが議論され、不動産規制を緩和修正する方針が示されている。これまでは投機抑制のスタンスだったが、景気腰折れを回避する方向に舵を切った。
 なお本日は、今年11月の貿易統計が公表される予定。事前のコンセンサス予想では、輸出の伸び率が前月実績を下回る一方、輸入は上回る見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行する可能性が高い。上述したように、海外動向が安定しているうえ、中国の金融緩和が追い風となる。


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