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2022/01/10 08:59

売り先行か、米金利高が逆風 無料記事

◆週明け10日の香港マーケットは、米金利高を嫌気し売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.01%安と小幅ながら3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.96%安と4日続落した。米雇用統計の結果を受けた米長期債利回りの上昇が重し。12月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が市場予想を下回ったものの、失業率は予想よりも改善し、平均時給も上振れた。米連邦準備理事会(FRB)が引き締めに動きやすくなるとの見方が強まり、米10年債利回りは急上昇。新型コロナウイルス感染が拡大する前、2020年1月以来の水準に達した。株価の割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に売りが継続している。
 一方、内部的にはコロナ感染の警戒感が高まる状況。北京市に隣接する天津市で新型コロナ変異ウイルス(オミクロン)の感染者が初めて確認され、9日から約1400万人(東京都の人口に匹敵)の市民を対象にPCR検査が始まった。北京冬季五輪の開催まで1カ月を切り、「ゼロコロナ」政策を推進する中国は行動抑制を強めている。感染が集中した地区では、ロックダウン(都市封鎖)が導入され、工場などの一時操業停止も余儀なくされている状況だ。他方、経済対策の期待感は根強い。先週はデベロッパーに対する融資規制が緩和されるとの観測が流れた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。中国のコロナ感染拡大のほか、米金利上昇が逆風となる。新興国から投資資金が流出すると懸念されそうだ。


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