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2022/01/26 08:54

上値の重い展開か、世界経済の成長鈍化を警戒 無料記事

◆26日の香港マーケットは、世界景気の鈍化懸念で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.2%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.3%安とそろって反落した。ウクライナ情勢の緊迫化と米金融引き締めの警戒感が上値を重くしている。米連邦準備理事会(FRB)は26日(日本時間27日未明)、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表。3月利上げが示唆されると見込まれる一方、市場では利上げペースの加速、バランスシートの早期縮小など引き締めを強めるとの不安も漂っている。将来的な金利高を見据え、ハイテク株など高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が大きく売られた。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は31.13となり、前日比で4.11%上昇。警戒水域と言われる30を上回った。
 世界景気の成長鈍化も警戒。国際通貨基金(IMF)は25日、世界経済見通し(WEO)を更新し、米国や中国、世界全体の2022年成長率予想を前回発表値から下方修正した。中国の経済成長率については、前回(昨年10月)予想を0.8ポイント下回る4.8%としている。2021年の中国GDP成長率は8.1%だった。
 一方、中国国内に目立った取引材料はみられない。中国ではまもなく、春節の大型連休がスタートする(本土市場は1月31日〜2月4日まで休場、香港市場は31日午後〜3日まで休場)。重要な政策などのニュースフローにも乏しい状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、世界経済の鈍化懸念が投資家心理を冷やしそうだ。米金融政策を見極めたいとするスタンスも、買い手控え要因となろう。ただ、前日の本土市場で上海総合指数が約5カ月ぶりの安値を付ける中、自律反発狙いの買いは期待できそうだ。


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