◆22日の香港マーケットは、外部環境の悪化で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はネガティブ。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが一段と高まっている。プーチン露大統領は21日、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が実効支配する2地域について、独立を承認した上で、治安維持のためロシア軍の派遣を指示した。米国や欧州連合（EU）、英国は強く非難し、制裁措置を発動すると声明している。昨夜の米株市場はプレジデントデーで休場だったが、時間外取引の米株先物は急落。場が開いていた欧州市場では、主要株価指数が軒並み大幅下落した。
　一方、内部的には経済対策の期待感が持続。現地メディアは21日、「中国4大銀行は、広州市で住宅ローン金利を引き下げた」と報じた。他の大手行や大都市でも、同様の動きがあるとも伝わっている。国内景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気テコ入れ策を強めるとの見方も広がった。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられよう。中国の経済対策に対する期待感は根強いものの、外部環境の悪化が投資家心理を冷やしそうだ。欧米とロシアの対立激化で、世界経済の先行きも不安視される。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。