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2021/07/12 08:59

底堅く推移か、米株と商品相場の上昇が追い風に 無料記事

◆週明け12日の香港マーケットは、米株の高値更新と商品相場の上昇を好感し底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定しつつある。先週末の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0%高とそろって反発し、それぞれ史上最高値を更新した。また、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も1.1%上昇し、最高値を切り上げている。安全資産として買われていた米長期国債の上昇(=金利低下)が一服し、投資家心理が上向く。足もとでは、世界的な新型コロナウイルス感染再拡大を背景に、景気鈍化懸念が強まっていた。金利低下により利ザヤ縮小懸念が薄れ、金融株が大幅に上昇している。商品市況高も好材料。WTI原油先物は2.2%高と大幅続伸した。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物が軒並み上昇している。
 一方、中国では9日、市場の一部で予想されていた通り、中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を15日から0.5%引き下げると発表した。また、人民銀が同日公表した6月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想以上に前月実績から拡大し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想を上回った。
 他方、米中関係の悪化懸念は依然としてくすぶる状況。人権問題や軍との関係を理由として、米国が23の中国企業もしくは団体をエンティティリスト(EL、禁輸措置対象リスト)に追加したことに関し、中国政府は11日、「断固として反対する」と猛反発している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中関係の悪化懸念はくすぶるものの、先週末の米株高や商品市況高が好感されよう。また、中国の金融統計上振れも材料視されそうだ。


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