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2021/09/15 08:43

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆15日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.8%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%安と5日続落した。米景気の鈍化懸念が重し。新型コロナ変異ウイルス(デルタ型)の感染拡大を背景に、米景気回復ペースは弱まるとの見方がくすぶっている。複数の金融機関やアナリストが年後半の米経済成長率見通しを相次いで引き下げたことも、改めて不安材料として意識された。他方、インフレ高進の警戒感は薄らぐ。米労働省が14日発表した8月の米消費者物価指数(CPI)は、コア指数の伸びが前年同月比で4.0%にとどまり、7月実績(4.3%)と市場予想(4.2%)を下回った。早期のテーパリング(量的緩和の縮小)懸念も後退し、買い先行したものの、指数は程なく失速している。
 一方、中国国内では産業締め付けの不安が続く。現地メディアが伝えたところによれば、上海や広州など大都市で住宅ローンの審査や金利が一段と厳格化されている。プラットフォーム企業に対する監督強化の動きは峠を迎えた――との見方が一部で流れているものの、他業界への広がりが懸念される状況だ。
 なお、本日は取引時間中に(日本時間午前11時ごろ)、8月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される予定。事前のコンセンサス予想では、いずれも前月実績を下回る見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行する流れか。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。また、中国指標の内容によっては、相場が乱高下する可能性もあろう。


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