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2021/06/04 08:46

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆4日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と6日ぶりに反落し、米ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.0%安と反落した。強い内容の経済指標が相次ぎ、インフレ高進の警戒感が再燃する。この日公表された経済指標では、今年5月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を上回り、2020年6月以来の伸びを記録した。米労働省が発表した新規失業保険申請件数(週間)は、前週から予想以上に減少している。このほか、米サプライマネジメント協会(ISM)が報告した5月の非製造業景況感指数は過去最高を更新した。米10年債利回りが再び1.62%台に乗せるなか、銀行株は買われたが、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は大きく下げている。また、米国では4日(日本時間午後9時30分)、5月の雇用統計が公表される予定。投資家の注目も集まっている。
 米中関係の悪化懸念も浮上。バイデン米政権は3日、トランプ前大統領が打ち出した中国軍関連企業への投資禁止令を修正し、さらに強化することを明らかにした。
 一方、中国国内では、重要経済指標の発表が相次ぐ。週明け7日に5月の貿易統計、9日に同月の物価統計などが予定されている。なお、前日公表された財新5月中国非製造業PMI(民間集計)は55.1となり、市場予想(56.2)以上に前月実績(56.3)から低下した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米中の指標発表に加え、米中関係の悪化懸念が投資家心理の重しとなりそうだ。原油や非鉄の市況安も、関連銘柄にとっての逆風となろう。


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