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2021/10/13 08:39

世界景気の鈍化懸念で神経質な値動きか、台風警報で前場取引中止も 無料記事

◆13日の香港マーケットは、世界景気の鈍化懸念で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明感が漂う。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.3%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%安とそろって3日続落した。景気鈍化の懸念が重し。国際通貨基金(IMF)は12日、世界経済見通し(WEO)を更新し、米国や世界全体の2021年成長率予想を前回発表値から下方修正した。金利高も警戒。米連邦準備理事会(FRB)の担当者2人はそれぞれ、11月にテーパリング(量的緩和の縮小)を開始する準備が進展していると述べた。テーパリング開始はすでに既定路線だが、金利の先高観が改めて意識されている。また、金利動向に影響を与えやすい9月の米消費者物価指数(CPI)が13日に公表されることも、様子見ムードを強めさせた。
 一方、中国国内では本日、今年9月の貿易統計が公表される予定。事前のコンセンサス予想では、輸出と輸入の伸び率がそろって前月実績を下回る見通しだ。また、14日には物価統計、週明け18日には第3四半期のGDP成長率、各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が報告される。
 他方、香港天文台は12日午後5時20分(現地時間)、台風18号(コンパス)の接近を受け、台風警報のレベルを「シグナル3」から「シグナル8」に引き上げた。本日の正午まで「シグナル8」を維持する見込みとしている。これを受けて香港証券取引所は13日、「シグナル8」以上の台風警報発令に関する取引規定により、本日のプレオープニングセッションを中止すると発表した。香港天文台の発表に基づくと、前場の取引も中止となる可能性が高い。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したIMFのWEOでは、中国のほか、経済関係で結びつきのある新興国も成長率予想が引き下げられている。中国経済統計の発表が集中するとあって、積極的な売買も手控えられよう。香港マーケットにあっては、台風の動きも気がかりだ。なお、香港市場はあす14日、重陽節振替のため休場となる(15日から取引再開)。


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