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2021/11/25 09:09

しっかりか、内外環境の改善期待が支え 無料記事

◆25日の香港マーケットは、内外環境の改善期待でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.03%安と3日ぶりに反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.44%高と3日ぶりに反発している。また、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.23%高と続伸した。米景気の回復期待と長期債利回りの低下が相場を支えている。雇用環境も改善。米労働省が24日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、前週から大幅に減少し、1969年11月以来、52年ぶりの低水準を記録した。消費も活発化。10月の米個人消費支出(PCE)は前月から増加し、今年3月以来で最大の伸びを示している。この日公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月開催分)により、「インフレ進行に伴い、テーパリング(量的緩和の縮小)ペースを加速させる」可能性が判明したものの、市場での反応は薄かった。高く推移していた米10年債利回りは、急速に低下。金利上昇の一服を受け、ハイテク株など高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に買い戻しが入っている。他方、長短金利差のフラット化が進み、利ざや悪化が警戒された銀行株は売りに押された。
 一方、中国国内では、経済対策の期待感が強まっている。中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は24日、金融機関はサプライチェーンに対する支援を強化する必要があるとの声明を発表した。また、国営メディアは同日、景気腰折れを回避するため、国務院(内閣に相当)は2021年分の専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)について、発行ペースを加速させる方針――と報じている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。上述したように、米長期金利の低下と中国経済対策の期待感が相場を支えそうだ。
 なお、前日引け後に医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス241/HK)が9月中間決算を報告。前年の黒字から赤字に転落した。


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