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2022/06/10 08:57

神経質な値動きか、米中のインフレ指標が気がかり 無料記事

◆10日の香港マーケットは、インフレ警戒で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.9%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.7%安とそろって大幅続落した。5月の米消費者物価指数(CPI)公表を翌日に控える中、インフレ加速の懸念が改めて強まっている。インフレ高進が確認された場合、金融当局は引き締めを急ぐとの見方だ。欧州の金融引き締めもマイナス。欧州中央銀行(ECB)は9日、量的緩和を7月1日に終了させ、利上げも同月に実施すると発表した。インフレが進んだ場合、9月に大幅利上げする方針も示している。米10年債利回りは心理的節目の3.0%台で高止まりし、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が急落した。また、前日に急伸した中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は6.8%安と4日ぶりに急反落している(前日は5.7%高で3カ月ぶり高値)。
 一方、中国では本日(日本時間午前10時30分ごろ)、5月の物価統計が公表される予定。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比2.2%(前月は同2.1%)、生産者物価指数(PPI)が同6.4%(同8.0%)で着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米中の物価指標が気がかり材料だ。インフレ加速が鮮明化した場合、投資家のリスク回避スタンスが強まる恐れもある。


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