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2022/03/07 08:58

売り先行か、ウクライナ危機の長期化を不安視 無料記事

◆週明け7日の香港マーケットは、ウクライナ危機の長期化を警戒し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%安とそろって続落した。ウクライナ危機の長期化が懸念される中、投資家のリスク回避スタンスが続いている。ロシア軍は4日、ウクライナにある欧州最大の原子力発電所を砲撃し、同原発を制圧した。ロシアの軍事侵攻は激しさを増し、西側諸国との対立は一段と深刻化している。原油や天然ガス、穀物などの市況高も止まらず、世界経済の先行き不安も高まった。
 一方、中国では、先週4日に国政助言機関の全国政治協商会議が開幕し、5日には、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)がスタートしている。李克強・首相が全人代の開幕式で読み上げた「政府活動報告」では、2022年の経済成長率目標を「5.5%前後」とし、21年の「6%以上」から引き下げられた。そのうえで、「積極的な財政政策」と「緩和的な金融政策」を強化していく方針も示している。
 また、本日から来週にかけ、中国重要経済統計の発表が相次ぐ。きょう7日は今年1〜2月の貿易統計、来週15日は同期の小売売上高や鉱工業生産などが公表される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。上述したように、ウクライナ危機の余波が懸念される。米欧がロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わり、時間外取引のWTI原油先物は7日朝方、一時、2008年9月以来となる1バレル130米ドル台に高騰した。一方、中国の「政府活動報告」に関しては、ほぼ予想された内容と言える。今後に公表される各種経済対策の中身に注目したい。
 なお本日付で、ハンセン指数の構成銘柄に聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)と農夫山泉(ノンフー・スプリング:9633/HK)が組み入れられる。除外銘柄はないため、指数の構成銘柄は64→66に増加する運びだ。


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