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2022/05/23 09:17

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆週明け23日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には依然として不透明が漂う。先週末の米株市場は、全体として方向感を欠いた。主要指標のNYダウは買い先行後、一時2%近く下げ、引けにかけてプラス圏を回復するなど荒い値動き。前日比0.03%高と3日ぶり反発で取引を終えた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.30%安と3日続落し、年初来安値を更新している。この所の下げがきつく値ごろ感が着目されたほか、中国の金融緩和は好感されたが、米経済の先行き不安が上値をおさえた。集中して公表された米小売り大手の四半期決算は、コスト増による収益悪化が目立っている。インフレ高止まりや、米金融引き締めの警戒感も根強い状況だ。ただ、米10年債利回りは足もとで低下傾向にある。金利高の不安感も徐々に薄らぎそうだ。
 一方、中国国内には好材料がある。中国人民銀行(中央銀行)が20日公表した銀行貸し出しの指標となる5月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、5年物が4.45%と予想(4.55%)以上に前月(4.60%)から引き下げられた。住宅ローンの金利設定や製造業など中長期融資に影響を与える5年物が予想を超えて引き下げられたことで、市場からは「当局は景気重視のスタンスを明確化した」との声も聞かれている。ただ、新型コロナウイルス感染対策のマイナス面は警戒。政府は「ゼロコロナ」政策を堅持しているだけに、全面的な経済活動正常化に時間がかかると不安視されている。感染者数が減少している上海市では22日から地下鉄運行を一部再開したが、首都北京市では行動制限が強化された。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、好材料と悪材料が交錯している。また、指数は先週末の上昇が大きかったこともあり、売り圧力が意識される可能性もあろう。
 なお、株価指数を算出するハンセン・インデックシズ(HSI)は20日引け後、四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しの結果を発表。ハンセン指数の構成銘柄には、新規に東方海外(316/HK)、中升集団HD(881/HK)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)、中国宏橋集団(チャイナ・ホンチョオ・グループ:1378/HK)の4銘柄を組み入れる。一方で瑞声科技HD(2018/HK)が除外されるため、構成銘柄は66→69に増加する運びだ(6月13日付で実施)。


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