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2022/08/26 09:00

米株高で買い先行か、中国企業ADRは急伸 無料記事

◆26日の香港マーケットは、海外株高を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。25日の米株市場は、米長期金利の上昇一服で、主要指標のNYダウが前日比1.0%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高とそろって続伸した。昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが5日ぶりに低下している。パウエル米連邦準備理事会(FRB)が26日にジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)で講演する内容に関しては、市場が懸念しているタカ派(引き締めに積極的)的なものにはならない――との見方が広がった。米景気の過度な減速懸念も後退。米労働省が25日発表した新規失業保険申請件数(週間)は増加予想に反し、前週から減少している。また、米商務省が同日公表した4〜6月期の実質GDP(国内総生産、改定値)は、2期連続でマイナスだったものの、減少率は速報値よりも低かった。
 他方、中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は6.3%高と急伸。ADR上場する中国企業の会計検査を巡り、「米中は合意に近づいている」と報じられている。米上場廃止の不安が遠のいた。
 一方、内部的には、経済対策の期待感が高まっている。国務院(内閣に相当)は24日の常務会議で、専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)発行額の5000億人民元(約10兆円)上積みなどを決定した。会議では、一連の経済安定策を実施し、金利低下を誘導する方針なども示している。ほか、中国人力資源社会保障部の副部長は24日に会見し、雇用拡大に向けて財政・金融政策を促進する必要性に言及した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行する可能性が高い。中国の景気テコ入れスタンスが引き続き材料視されるほか、中国企業ADRの急伸が好感されそうだ。重複上場銘柄が注目されよう。
 ほか、香港では主要な中国企業の決算報告が佳境に入っている。業績動向に着目した物色もみられよう。本日は、鞍鋼(347/HK)や中国石油化工(386/HK)、龍湖集団HD(960/HK)、中芯国際集成電路製造(981/HK)、華電国際電力(1071/HK)、中国神華能源(1088/HK)、華晨中国汽車HD(1114/HK)、エン鉱能源集団(1171/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国太平洋保険(集団)(2601/HK)、中国建材(3323/HK)、交通銀行(3328/HK)、中国龍工HD(3339/HK)、美団(3690/HK)、翰森製薬集団(3692/HK)、新疆新キン鉱業(3833/HK)、海通証券(6837/HK)などが中間業績を公表する予定だ。


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