/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2022/04/13 08:46

神経質な値動きか、外部環境が不透明 無料記事

◆13日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.3%安と3日続落した。ナスダック指数は約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。金融引き締めの加速が警戒された。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は12日、「インフレ抑制のためFRBは引き締めを積極的に進める」と米メディアのインタビューに答えている。物価指標が予想外に鈍化したことを好感して買われていたものの、金融当局者の発言を受けて、指数はマイナスに転じた。朝方公表された3月の米消費者物価指数(CPI)では、コア指数が前月比で0.3%上昇となり、前月実績と市場予想(ともに0.5%)を下回っている。ただブレイナード理事は、「依然として物価は高止まりしている」と指摘した。
 一方、中国国内の環境は悪くない。経済対策に対する期待感が一段と強まっている。李克強・首相は11日、「中国経済は下押し圧力にさらされている」と改めて強調し、マクロ政策を強化するべきと述べた。また、政府関係部局は11日、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系資金による株式購入や、自社株買いの奨励など株式市場の安定策をまとめて発表している。新型コロナウイルス感染の過度な不安も後退。事実上のロックダウン(都市封鎖)を実施している上海市では、約4割の地区で外出規制が一部解除された。感染拡大は、徐々に落ち着くとの見方が一部で広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。内部環境は改善しているが、外部環境の不透明感が重しとなりそうだ。
なお本日は、今年3月の中国貿易統計が公表される予定。事前のコンセンサス予想では、輸出の伸び率が前月実績を上回る一方、輸入は下回る見込みだ。

内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース