2022/04/19 09:12
売り先行か、内外に不安材料
◆連休明け19日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%安とそろって続落した。資源高を背景としたインフレ期待の高まりが重し。WTI原油先物は1.2%高と4日続伸し、一時、約3週ぶりの高値を付けた。消費マインドが落ち込むとの見方が広がり、スポーツ用品のナイキなど関連銘柄が売られている。米長期金利も上昇。当局が利上げを加速するとの見方で、米10年債利回りは約3年ぶりの高水準に達した。セントルイス連銀のブラード総裁は18日、足もとのインフレ率があまりにも高すぎるとして、政策金利を年内に3.5%まで引き上げる必要性に改めて言及している。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとっての逆風となった。
一方、中国国内にも不安材料がある。香港休場中の18日に公表された各種経済統計では、3月の小売売上高が前年同月比3.5%減となり、予想(3.0%減)以上に落ち込んだ。1〜3月期GDPは前年同期比で4.8%増加し、市場予想(4.2%増)を上回ったが、エコノミストからは、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、「今後数カ月で景気が大幅に減速するリスクがある」との指摘もある。「ゼロコロナ」政策を続ける中国では、上海に続き、西安や蘇州などでも行動制限が実施され、工場稼働の一停止なども不安視される状況だ。
なお、中国人民銀行(中央銀行)は15日、預金準備率を0.25〜0.50%引き下げると発表(実施は25日付け)。すでに観測が広がっていたことや、利下げ幅が予想ほどではなかったとの見方もあり、週明け18日の本土市場では好感する買いが限定されている。
こうした中、本日の香港マーケットは売り先行か。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。本土マーケットも景気不安がくすぶる中で、上値の重い流れとなろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%安とそろって続落した。資源高を背景としたインフレ期待の高まりが重し。WTI原油先物は1.2%高と4日続伸し、一時、約3週ぶりの高値を付けた。消費マインドが落ち込むとの見方が広がり、スポーツ用品のナイキなど関連銘柄が売られている。米長期金利も上昇。当局が利上げを加速するとの見方で、米10年債利回りは約3年ぶりの高水準に達した。セントルイス連銀のブラード総裁は18日、足もとのインフレ率があまりにも高すぎるとして、政策金利を年内に3.5%まで引き上げる必要性に改めて言及している。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとっての逆風となった。
一方、中国国内にも不安材料がある。香港休場中の18日に公表された各種経済統計では、3月の小売売上高が前年同月比3.5%減となり、予想(3.0%減)以上に落ち込んだ。1〜3月期GDPは前年同期比で4.8%増加し、市場予想(4.2%増)を上回ったが、エコノミストからは、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、「今後数カ月で景気が大幅に減速するリスクがある」との指摘もある。「ゼロコロナ」政策を続ける中国では、上海に続き、西安や蘇州などでも行動制限が実施され、工場稼働の一停止なども不安視される状況だ。
なお、中国人民銀行(中央銀行)は15日、預金準備率を0.25〜0.50%引き下げると発表(実施は25日付け)。すでに観測が広がっていたことや、利下げ幅が予想ほどではなかったとの見方もあり、週明け18日の本土市場では好感する買いが限定されている。
こうした中、本日の香港マーケットは売り先行か。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。本土マーケットも景気不安がくすぶる中で、上値の重い流れとなろう。
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