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2022/04/12 08:52

上値の重い展開か、内外に不安材料 無料記事

◆12日の香港マーケットは、内外の不安材料で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比1.2%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%安と続落した。米長期金利の上昇基調が嫌気される。インフレ抑制のため、金融当局が引き締めペースを強めるとの観測が広がる中、米10年債利回りは連日で上昇し、一時、約3年ぶりの水準に達した。株価の割高感が意識されたハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が続落したほか、消費活動にも影響するとの見方で小売などの関連銘柄も売りに押されている。
 一方、内部的には、中国の新型コロナウイルス感染拡大がマイナス。事実上のロックダウン(都市封鎖)を実施している上海市では、約4割の地区で外出規制が解除されたが、全面的な解除にはまだ時間がかかると予想されている。また、新たに広東省広州市は11日付で、市外に出る場合、48時間以内のPCR検査陰性証明の提示を義務付けた。行動抑制が広がる中、景気先行き不安も一段と強まっている。
 ただ、新規の好材料も浮上。国家新聞出版署は11日夜、ライセンスを許可したビデオゲームのリストをウェブサイトに掲載した。当局は昨年8月以降、ライセンス発行を停止していただけに、投資家の懸念もひとまず薄らぎそうだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米金利上昇と中国コロナ感染再拡大が投資家にとってのリスク要因だ。ただ、ゲーム規制の緩和を受けて騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)など関連銘柄が物色された場合、全体相場の持ち直しがみられる可能性もあろう。


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