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2022/05/03 09:03

上値の重い展開か、内外に不安材料 無料記事

◆連休明け3日の香港マーケットは、内外の不安材料で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には不透明感が漂う。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を4日(日本時間5日未明)に控える中、金融引き締めの警戒感が強まっている。FOMCでは通常の2倍となる0.5%の利上げが決定される見通し。その後の声明で一段の引き締めが示唆されるとの見方も広がり、2日の米10年債り利回りは約3年ぶりの水準に達した。米景気不安もくすぶる。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した4月の製造業景況感指数は55.4となり、2カ月連続で前月から低下し、2020年7月以来の水準に落ち込んだ。
 ただ、主要株価指数は引けにかけて持ち直している。NYダウは取引時間中に年初来安値を更新した後、引けにかけて反発した(前日比0.3%高)。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.6%高と反発している。このところの下げが急ピッチだったこともあり、値ごろ感が着目された。
 一方、中国国内でも景気不安が高まる状況。4月30日に官民が公表した4月の景況感指数はそろって大幅に悪化した。中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は47.4となり、2カ月連続で景況判断の分かれ目となる50を割り込んでいる。民間集計の財新中国製造業PMIは46.0となり、前月の48.1から予想(47.0)以上に低下。2年2カ月ぶりの低い水準となった。また、新型コロナウイルス感染の影響も懸念材料。新規感染者数は上海市で減少傾向にあり、行動制限も一部で緩和されているが、北京市では一段と強化されている。
 なお、本土市場はメーデーの祝日により引き続き4日まで休場。5日から通常取引となる。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、内外の景気先行き不安が投資家心理を冷やしそうだ。


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