2022/07/14 09:05
上値の重い展開か、米利上げ加速を警戒
◆14日の香港マーケットは、米利上げ加速を警戒し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は不透明。13日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.7%安と4日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と3日続落した。インフレ高進が投資家心理を冷やす。米労働省が寄り付き前に発表した6月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で9.1%上昇となり、予想を大幅に上回った。約40年ぶりの上昇率を記録する中、連邦準備理事会(FRB)は7月会合(26〜27日)で通常の4倍となる1.0%の利上げに踏み切るとの観測も一部に流れている。景気不安も高まり、米10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド(景気後退の前兆とされる)も深まった。ただ、足もとではガソリン価格が下落基調にあり、7月のインフレ圧力は和らぐとの見方もある。指数は引けにかけて下げ幅をやや縮小させた。
一方、中国国内の環境は落ち着きつつある。懸案の新型コロナウイルス感染再拡大に対しては、警戒感がやや薄らぐ状況だ。中国衛生当局によれば、12日の1日当たり感染者数は261人にとどまり(症状のありなし両方)、300人を11日ぶりに割り込んでいる。過度な景気懸念も後退。6月の中国貿易統計では、輸入の伸びが下振れたものの、輸出の伸びは鈍化予想に反し、大幅に前月から加速した。
なお、中国ではあす15日、6月の小売売上高や鉱工業生産、第2四半期のGDP成長率などがまとめて公表される。注目ののGDP成長率(4〜6月)については、前四半期(1〜3月)の4.8%→1.2%に減速する見込み。ただ、鉱工業生産や小売売上高などは、前月から改善する見通しだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米金融引き締め加速の警戒感が高まったことや、あすの中国指標発表が気がかり材料となる。また、中国のコロナ感染に関しても、予断をゆるさない。感染状況に一喜一憂しそうだ。もっとも、下値を叩くような売りは想定しない。中国政府が景気テコ入れスタンスを一段と強めていることは、相場の下支え要因となろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は不透明。13日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.7%安と4日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と3日続落した。インフレ高進が投資家心理を冷やす。米労働省が寄り付き前に発表した6月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で9.1%上昇となり、予想を大幅に上回った。約40年ぶりの上昇率を記録する中、連邦準備理事会(FRB)は7月会合(26〜27日)で通常の4倍となる1.0%の利上げに踏み切るとの観測も一部に流れている。景気不安も高まり、米10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド(景気後退の前兆とされる)も深まった。ただ、足もとではガソリン価格が下落基調にあり、7月のインフレ圧力は和らぐとの見方もある。指数は引けにかけて下げ幅をやや縮小させた。
一方、中国国内の環境は落ち着きつつある。懸案の新型コロナウイルス感染再拡大に対しては、警戒感がやや薄らぐ状況だ。中国衛生当局によれば、12日の1日当たり感染者数は261人にとどまり(症状のありなし両方)、300人を11日ぶりに割り込んでいる。過度な景気懸念も後退。6月の中国貿易統計では、輸入の伸びが下振れたものの、輸出の伸びは鈍化予想に反し、大幅に前月から加速した。
なお、中国ではあす15日、6月の小売売上高や鉱工業生産、第2四半期のGDP成長率などがまとめて公表される。注目ののGDP成長率(4〜6月)については、前四半期(1〜3月)の4.8%→1.2%に減速する見込み。ただ、鉱工業生産や小売売上高などは、前月から改善する見通しだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米金融引き締め加速の警戒感が高まったことや、あすの中国指標発表が気がかり材料となる。また、中国のコロナ感染に関しても、予断をゆるさない。感染状況に一喜一憂しそうだ。もっとも、下値を叩くような売りは想定しない。中国政府が景気テコ入れスタンスを一段と強めていることは、相場の下支え要因となろう。
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