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2022/03/18 08:53

内外好材料で買い継続か、売り圧力高まりで上値の重さも 無料記事

◆18日の香港マーケットは、内外の好材料で買い継続か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.2%高と4日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3%高と3日続伸した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の通過で金融政策の不透明感が払しょくしたことや、足もとの指標改善が投資家心理を上向かせている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がFOMC後の会見で、「利上げが米経済の足かせになることはない」と説明したことを引き続き材料視された。米景気の先行きを楽観。この日公表された経済指標では、3月のフィラデルフィア連銀業況指数が予想に反し前月から上昇し、2月の米鉱工業生産で製造業の生産指数が上振れた。新規失業保険申請件数(週間)は予想以上に前週から減少している。原油高のプラス面も意識。WTI原油先物は8.4%高と急反発し、エネルギー株の追い風となっている。インフレ懸念にはつながらなかった。また、ロシア財務省は17日、米ドル建て国債の利払いを実施したと公表。同国のデフォルト(債務不履行)懸念が薄らぎ、世界経済が混乱するとの不安も後退した。
 中国国内にもポジティブ材料がある。劉鶴・副首相が16日、「市場に有利な政策を積極的に打ち出す」と強調したことに続き、金融部局が相次いで市場の安定化に関する方針を表明した。うち中国人民銀行(中央銀行)は17日、主導的な金融政策を実施し、新規融資の適度な増加を促す方針を明らかにしている。これを受けて市場では、預金準備率引き下げや利下げの可能性が高まったとの見方も広がった。人民銀は週明け21日、銀行貸し出しの指標となる3月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する。据え置き予想がコンセンサスとなっているものの、一部で引き下げの期待も高まる状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。直近の上昇ピッチが急だったこともあり(ハンセン指数は2営業日で16.8%上昇、上海総合指数は同4.9%上昇)、売り圧力は意識されそうだが、上述したように内外の好材料が相場を支えよう。


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