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2022/03/17 08:43

底堅く推移か、内外環境が改善 無料記事

◆17日の香港マーケットは、内外環境の改善で底堅く推移しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.5%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も3.8%高と続伸した。ナスダック指数の上げ幅は今年最大となっている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見が投資家の買い安心感を誘った。米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り政策金利が引き上げられ、年内に計7回の利上げを示唆したが、その後の記者会見でパウエル議長は、「利上げが米経済の足かせになることはない」と強調。指数はFOMCの結果を受けて売りに転じたものの、議長発言を好感し、再びプラスに転じた。また、ウクライナ情勢を巡り、ロシアとの停戦交渉が進ちょくしていると伝わったことも材料視されている。原油や小麦の相場が下げたことも、過度なインフレ懸念を薄らげさせた。
 中国国内にも好材料がある。劉鶴・副首相は16日、「市場に有利な政策を積極的に打ち出す」と強調した。「緊縮的」な政策には慎重になる方針も示し、第1四半期に景気支援策を講じるとも表明している。また副首相は、中国企業の海外上場を支持すると明言。米中双方の監督機関が良好なコミュニケーションを維持し、具体的な協力案の作成に取り組んでいると説明している。そのほか国営メディアが報じたところによれば、財政部は年内の「不動産税」(個人向け固定資産税に相当)試験導入を見送るようだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。上述したように、内外環境の改善で投資家のリスク選好が高まっている。ただ指数は前日の上げが急ピッチだったことや(ハンセン指数の上昇率は、2008年9月以来の大きさ)、新型コロナウイルス感染再拡大の警戒感がくすぶっていることもあり、上値は限定される可能性もあろう。


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