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2022/05/19 08:58

内外景気不安で売り先行か、減益テンセントの株価動向も気がかり 無料記事

◆19日の香港マーケットは、内外の景気不安で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は再びネガティブに傾いた。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比3.6%安と4日ぶりに急反落し、2021年3月以来の安値を付けている。ほか、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が4.7%安、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が4.0%安とそろって急落した。小売大手に軟調な決算が相次ぎ、投資家のリスク回避スタンスが強まっている。米小売最大手ウォルマートが前日公表した第1四半期決算が下振れたことに続き、ディスカウントチェーン大手ターゲットが発表した四半期決算も予想以上の減益となり、通期予想も下方修正された。ウォルマート株は6.8%安と続落し、ターゲット株は24.9%安と暴落している。インフレによるコスト高が収益を圧迫したと分析される中、改めて金融引き締めの加速も意識された。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は17日、「インフレが明確に後退するまで、利上げを続ける」と述べている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は30.96となり、前日比で18.62%上昇。警戒水域と言われる30を再び上回った。
 中国国内にも不安材料がある。なかでも、新型コロナウイルス感染拡大がマイナスだ。上海市ではロックダウン(都市封鎖)の緩和が進みつつあるものの、一部地域では新規感染者数が再び増加傾向を示し、行動制限も強化されている。首都・北京市に隣接する天津市では、制限措置が18日から拡大された。北京市でも感染者数は足もとで増加し、ロックダウンの警戒感がくすぶっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、内外の景気不安が投資家のセンチメントを冷やすことになろう。また、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が昨日引け後に発表した1〜3月期決算は、純利益が前年同期比51%減と市場予想を下回った。同社の株価動向も気がかりだ。ただ、中国経済対策の期待感は根強く、売り一巡後に押し目買いが入ることには期待したい。


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