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2022/09/28 08:44

上値の重い展開か、好悪材料が交錯 無料記事

◆28日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は依然として不透明。27日の米株市場では、景気懸念が続き、主要指標のNYダウが前日比0.4%安と6日続落し、2020年11月以来の安値水準で取引を終えた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と6日ぶりに反発したが、上値は限定されている。このところの下落基調を受けた自律反発狙いの買いは散見されたものの、世界的な金融引き締めの流れが投資家心理の重しとなった。米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りが約12年ぶりの高い水準で推移している。金利高が景気を冷やすとの不安が強まったほか、米ドル高により海外売上高の大きい米企業が打撃を受けるとの見方も広がった。
 一方、内部環境は好悪材料が交錯している。中国企業の業績懸念はネガティブ材料だ。国家統計局によると、全国工業企業の今年1〜8月利益総額は前年同期比で2.1%減少。マイナス成長は2カ月連続で、減少率は1〜7月の1.1%から拡大している。また、人民元安の進行に歯止めがかかっていないことも不安材料だ。他方、中国の経済活動正常化や、景気テコ入れ策に対する期待感が高まっていることはプラス。中国人民銀行(中央銀行)は27日、リバースレポを通じ満期分との差引で1730億人民元を市中供給した。供給規模は2月28日以来、約7カ月ぶりの高水準となっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の景気テコ入れ策などは支えとなるものの、米金利高と人民元安が投資家のリスク回避スタンスを強めさせそうだ。


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