/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2022/04/11 09:01

上値の重い展開か、米ハイテク株安が逆風 無料記事

◆週明け11日の香港マーケットは、米ハイテク株安を嫌気し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%高と続伸したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.3%安と急反落した。米長期金利の上昇を受け、利ザヤ改善が期待された銀行株が買われる半面、株価の割高感が意識される中、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は値下がりしている。金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぐ中、米10年債利回りは2.7%台に乗せ、一時、2019年3月以来の高水準に達した。
 一方、中国国内では悪材料と好材料が交錯する状況。まず、新型コロナウイルス感染再拡大は引き続き不安材料だ。上海市政府が10日発表したところによれば、市内の1日当たり新規感染は9日に2万4943人となり、事実上のロックダウン(都市封鎖)を実施しているにもかかわらず、過去最多を連日で更新している。他方、経済対策の期待感が高まっていることはプラス。国営メディアは8日、「李克強・首相は新たな景気刺激策を検討している」と報じた。市場では「近く預金準備率や中期貸出制度(MLF)金利の引き下げなど一段の緩和策が発表される」との見方が広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は根強いものの、米ハイテク株安が相場の足かせとなろう。また、「ゼロコロナ」政策の反動も懸念材料としてくすぶっている。
 なお、本日朝方(日本時間10時半ごろ)、3月の中国物価統計が公表される。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比1.4%(前月は同0.9%)、生産者物価指数(PPI)が同8.1%(同8.8%)で着地する見込みだ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース