◆4日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3％安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6％安とそろって反落した。世界経済の混乱が警戒される。プーチン露大統領は3日、マクロン仏大統領と電話会談し、「ウクライナ軍事作戦の目標は必ず達成する」と強調した。西側諸国の対露制裁は厳しさを増し、サプライチェーンの分断や貿易の停滞など実体経済に対する影響も懸念されている。また、ロシアとウクライナの代表団は3日、2回目の停戦交渉に臨んだが期待されていた成果は得られず、協議は次回に持ち越しとなった。
　一方、内部的には経済対策の期待感が高まる状況。本日（4日）は、国政助言機関の全国政治協商会議が開幕し、あす5日には、国会に相当する全国人民代表大会（全人代）がスタートする。全人代の開幕式では、李克強・首相が「政府活動報告」を読み上げ、2022年の政策方針などを明らかにする予定だ。景気テコ入れに向け、各種の方針が打ち出されると見込まれている。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は高まっているものの、ウクライナ情勢を巡る不透明感が相場の足かせとなりそうだ。


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